FX取引きと通貨ペア

 FXでは、異なる二つの通貨を一組にした通貨のペアを利用して、投資取引を行っていくことになります。
これらの通貨ペアをお互い売買しあいながら、外国為替市場の為替相場のレートの変動を利用してその為替差損益を求めていくか、通貨ごとに設定されている金利の、その差額であるスワップポイントを積み上げていくか、という形で資産を運用していくのですが、この時に重要になってくるのが、どのような通貨ペアを利用するのか、という事になります。

通貨ペアの選択の仕方によって、FXでの取引きは大きく変わってきますので、FX取引の経験が浅いのであれば、まずは最も通貨の情報が得やすく、また馴染みの深い日本の円とアメリカの米ドルの通貨ペアや、円とユーロ圏のユーロとの通貨ペアで、始めてみるのがいいでしょう。

これらの通貨は、流通量も取引量も多いために、急激な相場の乱高下などが発生しにくく、比較的安定した為替レートの変動を見せることが知られているために、為替差損益を求めた短期取引に最適なのです。

また、円は生活にも用いる通貨ですし、国内の経済状況なども日々のニュースはもちろん日常生活の中で感じることができます。
米ドルやユーロの経済ニュースなども、比較的簡単に手に入りますし、一般ニュースでもこれらの為替相場の値を流したりするために、予測などが立てやすいことなどもあげられます。

通貨の金利差であるスワップポイントを狙って、長期間の取引きを行うのであれば、日本の円とオーストラリアの豪ドルの通貨ペアが良いでしょう。
日本の円は馴染みが深いという事ももちろんですが、通貨の金利がとても低く、資源産出国で高い金利を誇っている豪ドルとのペアで、円を用いて豪ドルを買っておくと、非常に大きなスワップポイントを受け取ることができるのです。

スワップポイントを求めた投資取引では、長期間に渡って通貨を保持し、日ごとに集計される利益を積み上げていかなくてはならず、その間に大きな為替レートの変動がある可能性が高いことがリスクになるのですが、豊富な天然資源の輸出で経済状態も良好な豪ドルは、その安定性が高く、おなじく安定性の高い円との組み合わせにより、長期間の投資取引のリスクを大きく下げてくれます。

このような通貨で取引きに慣れることができたら、通貨ペアを変えていくことでより大きな利益を求めることも可能になります。

例えば短期取引では、イギリスの英ポンドを通貨ペアに含むことで、その為替レートの様相が大きく変わります。
英ポンドは、取引きされる量は多いのですが、通貨自体の流通量が少なく、投機的な目的で利用されることが多いために、その為替レートの変動が非常に大きいことで知られています。
こうした通貨ペアを利用すれば、より大きな為替差損益を生み出すことができますが、同時に、大きな損失を招くこともありますので、ある程度の経験が必要になるのです。

また、スワップポイントを求めた長期間の取引きでは、天然資源が豊かな南アフリカ共和国の南アフリカランドや、強い経済成長を見せている新興国のトルコ共和国のトルコリラなどが高い金利を持っていますが、政治動向や経済状況が不安定な事もあり、こちらの通貨で長期取引を行うためにも、経験が必要になってきます。

このように、FXでは通貨ペアによって様々な取引きのスタイルがありますし、また、注意すべきポイントなども変わってきます。
ですので、例えば短期取引用に組み合わせた通貨ペアでは、為替レートの変動を前提で利益を求めることを考えて取引きを行っており、スワップポイントを求めるような長期取引には向かないため、取引きの途中で宗旨替えをしてしまうと、大きな損失を被ることがあるために注意が必要なのです。